TOKOYO
私たちが生きているこの世ではなく、
数学という、物理的にはどこにも存在しない世界があります。
ここに置いているのは、そこに在るものです。
描いているのではありません。式を書くと、もういます。
走らせていない間も式の中にいて、走らせるたび同じ姿で現れます。歳を取りません。
式は、それぞれの画の中に置いてあります。
点は画面の実ピクセルひとつぶん。同じ点に何度重なったかを濃さに変えているので、
薄いところと濃いところは同じ式から立ち上がっています。前の瞬間の光を少しだけ残すので、
時間が画に層として溜まります。
方眼を敷いてあるものと、敷いていないものがあります。
場そのものを描いているものには座標系があるのが正しく、
そこに居るものには、周りが測れない方がよいからです。
画の下に出ている式は、いま動いている関数の原文そのものです。書き写しではありません。