GUIDE / Claudeの使い方
Claudeの使い方
無料でどこまでできる?

同じ内容を動画で見る(YouTube・約28分)
Q. Claudeは無料でどこまでできる?Proで何が開く?
話す・渡す・作る・つなぐまでは無料で進められ、Proで開くのは「フォルダーごと任せる」段と、使える量です
Claudeの使い方は9つの段に分かれます。そのうち「つなぐ」までの8つの段は、無料のままで進められます。Proで開くのは、フォルダーごと仕事を任せる段、決まった日に自動で用意させる機能、じっくり調べるリサーチ、上位のモデル、そして使える量です(2026年9月時点の公式料金ページの比較表による)。
Claudeが気になっている。でも、無料でどこまでできるのか、有料のProにすると何が変わるのかが分からなくて、止まっている。ChatGPTは使っていて、Claudeは文章がいい、仕事を任せられると聞く。調べると、Claude、Cowork、Claude Codeと名前がいくつも出てきて、どれが自分に関係あるのか分からない。この記事は、その状態から始めます。
この記事は、YouTube動画「【完全解説】Claudeの使い方」(約28分)の内容を、動画を見なくても読んで手を動かせるように文章にしたものです。書いているのはチエロ(株式会社CHIERO代表)。AIを活用して、1日1時間で年商1億の事業を作り、いまは経営や制作の現場でChatGPTとClaudeを毎日使っています。
この記事の地図:9つの段
Claudeの使い方を、次の9つの段に分けて、一つずつ上がっていきます。
- 入る
- 話す
- 渡す
- 確かめる
- 作る
- 覚えさせる
- 型にする
- つなぐ
- 任せる
「完全解説」と呼んでいるのは、初めての人の頭に浮かぶ問いに、浮かぶ順番で答えながら、「話す」から「任せる」までの段を一つずつ上がっていく、という意味です。各章の頭には、その章の問いと答えを置いています。好きな章から読んでも構いません。
前提は、2026年9月16日に発表された、チャットとCoworkを1つにまとめた新しいClaudeです。各章の冒頭に、その章の機能が無料でできるのか、Proからなのかを書いておきます。
進み方
「やってみる」の枠がある章では、読む手をいったん止めて、30秒ほど手を動かしてみてください。最後の章で、無料のままでよい人と、Proにしたほうがよい人の分かれ目を、3つの合図で整理します。
通しの例:パン教室の小川さん(教材用の架空の人物)
通しの例として、教材用の架空の人物、ひとりでパン教室を営む小川さんに登場してもらいます。小川さんは毎月の初めに、生徒さん向けのおたよりと自分用の月次ふり返りを作っていて、これに毎月まる2日かかっています。
手元にあるのは、先月分のフォルダーです。レッスンの写真、予約と売上の表、生徒さんの感想メモ、過去のおたよりが入っています。このフォルダーが、記事の終わりには、おたより1枚と月次ふり返り1枚になります。教室の表、感想メモ、おたよりはすべて教材用の架空の例で、途中に出てくる回答や成果物は説明用の見本です。
収録と確認について
- 実演はチエロ本人のClaudeアカウント(有料プラン)のシークレットチャットで行いました。
- 無料でできるとお伝えする機能は、公式の料金ページの比較表で確認したものです。無料アカウントでの実機確認は行っていません。
- フォルダーごと任せる操作(第11章)はデスクトップアプリで行うため、動画では手順を説明用の図で見せています。スキルの作成・コネクタの接続・スケジュールの設定は、画面の収録を行っていません。
- 答えは頼むたびに変わります。画面や表示は制作時点(2026年9月)のもので、チャットとCoworkの統合は順次切り替え中のため、表示が異なることがあります。
Q. 読み方は?どこの会社?ChatGPTと何が違うの?
「クロード」と読み、Anthropicという会社が作っています。資料を渡して成果物まで仕上げさせる使い方に力を入れた道具です
名前は「クロード」と読み、作っているのはアメリカのAnthropic(アンソロピック)という会社です。ChatGPTが気軽な相談相手として扱いやすいのに対して、Claudeは手元の資料や下書きを渡して、ひとつのまとまった成果物に仕上げるまで任せる使い方に力を入れています。
この章の内容は、ChatGPTもClaudeも無料でできます(2026年9月時点)。
ChatGPTとの違いは、得意な使い方の軸にあります。ChatGPTは、頭に浮かんだ疑問をその場で尋ねてアイデアを出してもらったり、声で気軽に壁打ちをしたりする相談相手として扱いやすい道具です。Claudeは、相談相手としての賢さに加えて、手元の資料や下書きを渡して、ひとつのまとまった成果物に仕上げるまで作業を任せる使い方に力を入れています。
Claudeには、写真やイラストを一から描く機能はありません(2026年9月時点)。その代わり、渡された文章をもとに図解やグラフを組み立てたり、見やすい表にまとめたりするのが得意です。手元の写真を見せて、写っている内容を読み取ってもらう使い方もできます。
同じ依頼を両方に入れて比べる
文章の雰囲気の違いは、自分の依頼で比べるのがいちばん分かります。たとえば小川さんの生徒さん向けおたよりなら、「今月の季節のパンは、栗とくるみのカンパーニュです」という同じ依頼を、ChatGPTとClaudeの両方に入力します。
返ってくる文章は頼むたびに変わるので、ここではどちらが上とは言いません。見るポイントは2つです。
- 教室の生徒さんにそのまま渡せる言葉遣いになっているか。
- 前後の文がなめらかにつながっているか。
やってみる
- ふだん書いている文章の依頼を1つ選びます。
- 同じ依頼文を、ChatGPTとClaudeの両方に入力します。
- 上の2つのポイントで、自分の目で見比べます。
道具は勝ち負けで選ばず、任せたい仕事で選びます。
Q. Claude、Cowork、Code…どれを入れればいいの?
手元に入れるのは「Claude」ひとつです。Coworkは、Claudeに統合されつつある「任せる機能」の名前です
入口は「Claude」ひとつで、会話もまとまった作業を任せる仕事も、この中で進めます。「Cowork」はフォルダーを渡して作業を任せる機能の名前で、チャットとの統合が進んでいる途中です。「Claude Code」はプログラムを作る人向けの別の入口なので、この記事では扱いません。
入口は3つ
- パソコンのブラウザで使うときの公式ページは claude.ai です。
- スマートフォンの場合は、App StoreやGoogle Playで、提供元にAnthropicと書かれている公式アプリを選びます。
- パソコンには専用のデスクトップアプリもあります。フォルダーごと資料を渡して任せる使い方は、このデスクトップアプリで行います。
利用できるのは18歳以上の方です(2026年9月時点)。
名前の地図
| 名前 | 何のことか |
|---|---|
| Claude | 私たちが使う中心の道具。日々の会話も、まとまった作業を任せる仕事も、この中で進めます。 |
| Cowork(コワーク) | フォルダーを渡して作業を任せる機能の名前でした。2026年9月16日にチャットとCoworkを1つに統合することが発表され、ProとMaxの利用者から順に切り替わっている途中です。 |
| Claude Code | 主にプログラムを作る人向けの別の入口。この記事では扱いません。 |
| Claude Design | 有料プランでチラシやスライドなどの見た目を作る機能。 |
本やネットの解説では、「Cowork」という名前を見かけることがあります。公式の料金ページにも「Claude Cowork は Claude になりました」というお知らせが出ています(2026年9月確認)。
つまずきやすいところ画面がまだ切り替わる前だと、入力欄の近くに「チャット」と「Cowork」の切り替えが残っています。筆者の収録画面もこの状態でした。「Cowork」と表示されていても、この記事で説明する「任せる機能」としてそのまま使えます。
名前は変わる、役割は変わらない。
Q. 無料で使える?すぐ制限が来るって聞いたけど?
無料のままでも日常の仕事に使えます。Proで変わるのは、使える量と、任せられる仕事の大きさです
Claudeは無料のままでも、日常の仕事に使えます。Proで変わるのは、使える量と、任せられる仕事の大きさです。上限は使い方で長持ちさせられます。
プランは3つ
プランは大きく3つあります。費用がかからないFree、有料のPro、そしてより多くの量を扱うMaxです。
2026年9月28日に公式料金ページ(claude.com/ja/pricing)で確認した表示では、Proは月払いで20ドル、年払いにすると月あたり17ドル(200ドルを一括払い)、Maxは月100ドルからです。この表示には税金が含まれていません。9月中旬に見たときは、税込とみられる22ドル・18ドル・110ドルの表示でした。料金は米ドルなので、日本円でいくらになるかは為替で変わります。アプリ経由の決済だと金額が異なる場合があるので、申し込む画面で最新の表示を確かめてください。
画面の収録には筆者の有料アカウントを使っています。無料でできるとお伝えする機能は、公式料金ページの比較表で確かめたものです。
| Free(無料)で使えるもの | Proにすると開くもの |
|---|---|
| 文字でのやり取り、Web検索、手元のファイルの読み込みや作成、その場で図や表にする機能、スキル、外部サービスとつなぐコネクタ、プロジェクト(5個まで) | 使える量の増加、フォルダーごと任せる機能、決まった日時に実行させるスケジュール、じっくり調べるリサーチ、上位のモデル |
「プロジェクト」は、仕事ごとの資料を整理して置いておく部屋です。小川さんのパン教室で言えば、おたよりの下書きを作ったり、生徒さんの感想を読み込ませて整理したりする作業は、無料のままで進められます。
上限の仕組み
Claudeの使用量は、5時間ごとに計算がリセットされます。有料プランには、これに加えて1週間ごとの上限もあります(2026年9月時点)。
つまずきやすいところ上限を早く迎えてしまう使い方は3つあります。1つ目は、1つのやり取りの中で、何日も続けていろいろな用件を話し続けること。Claudeは返事をするとき、それまでのやり取りを最初からすべて読み直すため、会話が長くなるほど1回で使う量が増えます。2つ目は、大きなファイルを毎回新しく渡し直すこと。3つ目は、上位のモデルを選び続けることです。
長持ちさせる方法は、この裏返しです。
- 用事が変わったら、新しい会話を始めるボタンを押す。
- くり返し使う資料は、プロジェクトの部屋に置いておく。
- 普段は、標準で選ばれているモデルをそのまま使う。
上限に達したときは、次に使える時刻が画面に出ます。その間は、手元のメモに次の用事を整理しておけば大丈夫です。有料にするかどうかの判断は、第13章で整理します。
用事が変わったら、新しい会話を始める。
Q. 生徒さんの情報を入れて大丈夫?
信号機の3色で分けます。個人の目印を伏せてから渡し、パスワードや口座などは入力しません
預かっている情報は、青・黄・赤の3色で分けて考えます。黄色の情報は名前などの目印を伏せてから渡し、赤の情報は入力しません。あわせて、プライバシーの設定とシークレットチャットを確かめておきます。
この章の設定は、すべて無料でできます(2026年9月時点)。
信号機の3色
- 青信号:ホームページに載せている教室の案内や、一般的なパン作りの質問など、公開されている情報。そのまま入力して大丈夫です。
- 黄信号:名前などの個人的な目印を伏せれば相談できる情報。生徒さんの感想文なら、お名前を伏せて「生徒さんA」と書き換えます。予約や売上の表を渡すときも、生徒さんの本名や電話番号が入った列を手元で削除して、数字とレッスン名だけの状態にしてから渡します。これで安心してClaudeに分析を任せられます。
- 赤信号:画面に入力しない情報。パスワード、クレジットカード番号、銀行口座、他人の連絡先、外部から預かっている機密情報が当てはまります。
やってみる
- 過去の会話と設定を開く場所から「設定」を選び、プライバシーの項目を開きます。
- 「モデルの改善に使うかどうか」の項目を、自分の希望に合わせて確かめます。
- 履歴にも記憶にも残さずに話せる「シークレットチャット」の場所を確かめておきます。残したくない話をするときに使えます。
つまずきやすいところお勤め先や団体の資料を扱う場合は、始める前に組織のルールを確認してください。
預かっている情報は、信号機の3色で分けてから入れる。
Q. ChatGPTと同じ聞き方でいいの?
基本はChatGPTと同じで通じます。まとまった仕事は「ゴール・素材・完了の条件」の3点で頼みます
話し方はChatGPTと同じで通じます。ただ、まとまった仕事を頼むときは、手順を細かく並べるよりも、目指すゴールを渡すほうが整った成果物になりやすいです。伝える要素は「ゴール」「素材」「完了の条件」の3つに絞ります。
この章の内容は、無料でできます(2026年9月時点)。
手順を並べる頼み方と、3点の型
手順を一つずつ指示する頼み方は、たとえば「まず挨拶を書いてください。次に今月のパンを紹介して、日程を書いて、最後に結びの言葉を入れてください」と並べるものです。これでも文章は作れますが、指定した順番どおりの無難な下書きにとどまりがちです。
この記事で使っていくのは「3点の型」です。
- ゴール:誰が何のために使うのかという目的
- 素材:元にする材料
- 完了の条件:仕上がりの状態
この3つを、あらかじめ共有しておきます。小川さんのおたよりを頼む文は、次のようになります。
ゴールは、教室の生徒さんが読む今月のおたよりを作ることです。読んだ人が次のレッスンを予約したくなるような、温かい内容にしてください。素材は、これから順番に渡します。完了の条件は、印刷してA4で1枚に収まる長さにすることです。日付と曜日は私自身が目で確かめるので、文末に一覧にして書き出してください。
この3点を伝えたあとに、改行して次の文を書き添えます。
文章を書き始める前に、足りない情報や確認したいことがあれば、私に1つずつ質問してください。
収録時には、Claudeは足りない材料を推測で埋めずに、「今回のおたよりは何月号ですか」と、選べる答えをつけて1つずつ尋ねてきました。次は「レッスンの予約は、どの方法で受け付けていますか」でした。AIに質問役をやってもらう頼み方です。
つまずきやすいところ返ってきた質問がこの例と少し違っていても問題ありません。聞かれたことに順番に答えていけば、準備が整います。
やってみる
- 毎月くり返している仕事を1つ思い浮かべます。
- 手元の紙やメモ帳に「ゴール・素材・完了の条件」の3行で書き出します。30秒ほどで書けます。
手順を細かく指示するより、たどり着きたいゴールを渡します。
Q. 資料を読ませて、間違えないの?
間違えることはあります。数字・日付と曜日・固有名詞の3か所は、自分の目で確かめます
Claudeは渡した資料を丁寧に読み取りますが、内容の食い違いが生じることもあります。機械に任せる部分と、自分の目で確かめる部分をあらかじめ分けて進めます。確かめる場所は、数字、日付と曜日、固有名詞の3つに絞ります。
資料の添付とWeb検索は無料、ネット上の情報を幅広く集めて比較するリサーチ機能はProからです(2026年9月時点)。
やってみる
- 資料を添付するボタンを押します。
- 小川さんの例では、先月の予約と売上のCSVファイル、生徒さんの感想メモ、レッスンの写真を1枚選びます。第04章のとおり、生徒さんの名前は「生徒さんA」に置き換え、CSVの名前の列は消してあります。
- ファイルを選んだら、次のように入力して送信します。
先ほど伝えたおたよりと月次ふり返りの材料です。まず内容を整理してください。
AIが事実と違うことを書く、4つの性質
- 次に来そうな確率の高い言葉をつなげて文章を作っていること。中身に誤りがあっても、言い回しだけは自然な文章が出来上がることがあります。
- 知識に、ある時点までの締め切りがあること。最新の出来事については、手元に情報がないまま答えてしまう場合があります。
- 1つの会話の中で覚えていられる文章の量に限りがあること。やり取りが長くなると、最初にお願いした条件や数字を途中で見落としやすくなります。
- こちらの指示に沿おうとするあまり、こちら側の誤解にも話を合わせてしまうこと。
見直す場所は3つ
1つ目は数字です。月次のふり返りに出てきた人数や売上を見たら、Claudeに次のように尋ねます。
この人数は、CSVのどの行を数えましたか
収録時(架空の教室のデータを使用)には、参加人数の合計は48名、売上の合計は23万1千円と返ってきました。どの行を数えたかを尋ねると、9回分の人数を1行ずつ並べて、足し算の式まで見せてくれました。親子向けのレッスンの人数が、親子の組数なのか人数なのかは表からは分からない、という注意も添えられていました。出どころを答えさせると、元の表と数値が合っているかを自分で確認できます。
2つ目は日付と曜日です。手元のカレンダーを開き、レッスン日と曜日が一致しているかを自分の目で確かめます。
3つ目は固有名詞です。パンの名前や教室独自の表現を、元のメモと見比べます。
新しい情報が必要なとき
最新のパンの流行など新しい情報が必要なときは、Web検索の機能を動かして調べさせます。答えが出たら、文章に添えられている出典のリンクを開いて、元のページを確認します。ネット上の情報を幅広く集めて比較するリサーチ機能は、有料のProから使える機能です(2026年9月時点)。
つまずきやすいところ使っていて、最初の指示が薄れてきたと感じたときは、やり取りをそのまま続けずに、新しい会話を始めるボタンを押して最初からやり直します。会話を新しくすることで、指示がすっきり伝わる状態に戻せます。
文章のうまさと、内容の正しさは別です。
Q. 文章以外に、何が作れるの?
図解、数字を打ち込んで動かせる表、Word・PDF・Excelのファイルが、その場で作れます
会話の文字だけでなく、図解や動く表、そのまま使えるファイルがその場で作れます。やり取りの画面のすぐ横に完成品が現れる場所があり、これを「アーティファクト」と呼びます。右側に現れる完成品の置き場、と捉えておけば大丈夫です。
この章の内容は、無料でできます(2026年9月時点)。
ここで作れるものを、3つ順番に試します。
1. 1枚の図解
第06章の月次ふり返りの数字を、見やすいレポートにしてもらいます。入力欄に次の文を入れます。
先月の売上とレッスンの参加人数の推移、人気だったレッスンの上位3つを、A4サイズ1枚で見渡せるすっきりとした図解にまとめて、右側の画面に表示してください。
収録時には、最初はデザイン用のキャンバスで作ろうとして、右側の画面が空のままになりました。そこで次のように頼み直すと、売上23万1千円、参加48名、席のうまり具合83パーセント、人気レッスンの上位3つが、1枚の図解になって会話の横に現れました(数字は架空の教室のデータです)。
HTMLのアーティファクトとして作り直してください
つまずきやすいところ右側がうまく表示されないときは、上のように作り方を指定して頼み直します。
2. 手元で動かせる小さな道具
小川さんは、レッスンの定員と予約状況を手作業で数えていました。そこで、次の文で依頼します。
今月のレッスン日と定員、現在の予約人数を入力すると、残りの空き枠を自動で計算してくれるシンプルな予約管理表を、この場で作ってください。
右側の枠に、文字や数字を直接打ち込める表が現れます。裏側ではプログラムが動いていますが、コードは読まずに、数字を入れて動きで確かめます。収録時には、見本の数字が3行入った予約管理表ができました。定員6人、予約4人の行で、残りが2と出ているかを確かめます。
つまずきやすいところ意図どおりに動かないときは、「定員から予約人数を引いた数字が残りの枠に出るように直してください」と、そのまま言葉で伝えます。
3. パソコンで開けるファイル
おたよりの文章ができたら、次の文を入れます。
このおたよりの内容を、Wordのファイルと、そのまま配れるPDFファイルにして、ダウンロードできるようにしてください。
月次の数字を保存したいときは、次のように頼みます。
この表をExcelファイルにして書き出してください
収録時には、会話の横にExcelの表がそのまま開き、合計の行には計算式が入っていました。おたよりも、A4で1枚のWordファイルになりました。このファイルを作る作業の裏側では、Anthropicが用意した専用の手順書が自動で動いています。この仕組みは第09章で扱います。
やってみる
- ダウンロードのボタンを押して、パソコンに保存します。
- 保存したファイルをダブルクリックして開きます。
- 文字の崩れや数字のズレがないかを確かめます。
Claudeは写真を新しく描く機能は持っていません。おたよりにレッスン風景を載せたいときは、Claudeに作ってもらったWordやPDFに、ご自身のスマートフォンやカメラで撮った実際の写真を貼り付けて仕上げます。
うまく表示されないときは、作り方を指定して頼み直す。
Q. 毎回、同じ説明をするのが面倒
仕事ごとの専用部屋「プロジェクト」に資料と常設の指示を一度置けば、同じ説明は要らなくなります
会話を新しく始めるたびに、教室の名前やレッスンの特徴を打ち直す手間は、仕事専用の部屋をひとつ用意すればなくなります。プロジェクトは、その仕事に必要な資料と、常に意識してほしい指示をまとめて保管できる場所です。
無料のFreeプランでも、プロジェクトを5個まで作れます(2026年9月時点)。
やってみる
- 過去の会話と設定を開く場所の近くにある「プロジェクト」を選び、「新規プロジェクト」を押します。
- 部屋の名前をつけます。小川さんの例では「小川パン教室のおたより作成」です。
- 部屋の中にある資料を置く場所に、教室の基本情報を書いたメモを入れます。教室の名前、レッスンで扱うパンの種類、生徒さんに届けたい温かみのある文体をまとめたものです。
- 過去に配って好評だったおたよりを3号分、参考資料として一緒に読み込ませます。
- 部屋の中にある指示を書く欄に、この部屋で守ってほしい常設のルールを入力します(下の例)。
あなたは小川パン教室のアシスタントです。おたよりの文章を作るときは、過去3号分の文体を参考に、優しく親しみやすい言葉遣いにしてください。文中に登場する日付と曜日は私が目で確認するため、文章の最後に一覧として書き出してください。
こう設定しておけば、次からはこの部屋に入って「今月の感想メモと写真を渡すので、おたよりを作って」と頼むだけで進みます。過去の文体を説明し直す必要はありません。
「メモリ」との使い分け
メモリは、日々の会話を通じて、Claudeがこちらの好みや特徴を自然に覚えていく仕組みです。設定を開き、「メモリ」の項目を選ぶと、記憶した内容が箇条書きで並びます。不要な記憶は消せますし、書き換えることもできます。
- メモリに置くもの:自分全体の好み。たとえば「句読点の打ち方や丁寧な語り口が好き」。
- プロジェクトに置くもの:その仕事特有の情報。たとえば「小川パン教室のレッスン日程やおたよりの過去記事」。
専用の部屋に資料を置いておけば、第03章の上限の節約にもつながります。毎回大きなファイルを渡し直さずに済むので、使用量を抑えて、無料の枠を長持ちさせられます。
自分全体の好みはメモリに、その仕事特有の情報はプロジェクトの部屋に置きます。
Q. スキルって何?GPTsみたいなもの?
スキルは、別の部屋にも持ち歩ける手順書です。うまくいった会話の最後に頼めば作れます
スキルは、自分のやり方を一度渡しておくと、関係する依頼のときにClaudeが自動で使ってくれる仕組みです。プロジェクトが「特定の仕事の道具をしまっておく専用の部屋」だとすれば、スキルは「別の部屋へも持ち歩ける手順書」にあたります。
スキルは、無料のFreeでも使えます(2026年9月時点)。
ChatGPTで自分専用の道具を作れるGPTsを使ってきた方には、近い役割としてイメージしやすいと思います。なお、GPTsは提供終了の計画が告知されています(2026年9月時点)。
第07章で、おたよりをWordやPDFにしたり、表をExcelに変換したりしたときも、Anthropicが用意したスキルが裏側で働いていました。このスキルは、会話の中で新しく作れます。
スキルの作り方
おたよりが納得のいく形で仕上がった会話の最後に、入力欄へこう頼みます。
今回のやり方を、来月以降も使えるスキルにしてください。名前は『小川パン教室のおたより』にしてください。
送信すると、Claudeがやり取りから文章の構成や確認の手順を抜き出し、スキルとして保存します。画面には設定用のファイルが表示されますが、中身を読む必要はありません。
やってみる
- スキルを作ったら、新しい会話を始めるボタンを押します。
- 過去のメモを少し渡して、「小川パン教室のおたよりのスキルを使って、下書きを作ってください」と頼みます。
- 手順どおりに進んでいるかを確かめます。説明用の見本では、前と同じ構成で下書きが作られ、文末に日付の一覧が添えられます。
つまずきやすいところ意図どおりに動かないときは、2点を確認します。1つ目は依頼の言葉です。「おたよりを作って」だけでなく、「小川パン教室のおたよりのスキルを使って」と名前を添えます。2つ目は設定です。設定の中にある、コード実行とファイル作成の項目が有効になっているかを確かめます。ここがオフになっていると、スキルが動かない場合があります。
使いながら育てる
この手順書は、使っていく中で更新できます。おたよりを作るたびに、「今回は持ち物の案内を足したので、スキルの手順に1行足してください」と頼みます。手順が足されたかどうかは、設定の中にあるスキルの一覧を開いて確かめます。使っていくうちに、自分のやり方に馴染んだ型へ育っていきます。
うまくいったやり方は、その場で型にする。
Q. Googleとつなぐのは怖くない?
コネクタは、自分が許可した範囲だけをClaudeが見に行く通路です。まずは「読むだけ」の使い方から始めます
コネクタをつなぐと、手作業で予定や文章をコピーして貼り付けなくても、Claudeが直接予定表を確認できるようになります。許可する内容は確認画面で確かめてから選び、取り消しがきかない操作は自分の手で行います。
コネクタは、無料のFreeでもつなげます(2026年9月時点)。
やってみる
- 入力欄の近くにある、コネクタを追加する場所から「Googleカレンダー」を選びます。
- 何を許可するのかを示す確認画面が出ます。Claudeに何を見せることになるのか、内容を確かめてから許可を選びます。
- つながったら、入力欄に次のように頼みます。
私のGoogleカレンダーから、来月のパンレッスンの日程を見つけ出して、日付と開始時間を一覧表にまとめてください。
Claudeがカレンダーの通路を通って予定を読み取り、一覧を作ります。説明用の見本では、指定したレッスンの日時が表になって並びます。返ってきた結果が見本と少し違っても、手元のカレンダーと日時が合っているかを見比べれば確認できます。
安全に使うための基準
まずは「読むだけ」の使い方から始めます。カレンダーの予定を読み取ったり、ドライブの資料を読んでもらったりする作業には、元のデータを書き換える操作が含まれません。
つまずきやすいところ生徒さんへメールを送る、カレンダーの予定を削除する、新しく予約を入れるといった、取り消しがきかない操作はClaudeに任せず、自分の手で行います。
連携を止めたいときは、設定の中にあるコネクタの一覧を開き、接続を解除するボタンを押します。これでいつでも通路を閉じられます。
なお、このコネクタの裏側では「MCP」という共通規格が使われています。有料のProプランでは、スキルとコネクタがセットになった「プラグイン」という機能も使えるようになります(2026年9月時点)。
取り消しがきかない操作はClaudeに任せず、自分の手で行う。
Q. フォルダーごと任せると、画面の中で何が起きるの?
Claudeは中の資料を読み、計画を見せてから、指示した場所に新しい成果物を作って保存します
フォルダーを渡すと、Claudeは中にある資料を読み取り、全体の計画を立ててから、指示した場所に新しい成果物を作って保存します。渡すのは元のフォルダーではなく作業用のコピーにし、依頼は第05章の「3点の型」で書きます。
ここからがProで開く段です。有料のProプランで、パソコンのデスクトップアプリを使って進めます(2026年9月時点)。
画面によっては、機能名が「Cowork」と表示されている場合がありますが、同じ機能として使えます。筆者の収録画面では、入力欄の「Cowork」に合わせると、「Claudeに自律的に実行するタスクを与えてください」と説明が出ました。フォルダーを渡す操作はデスクトップアプリで行うため、この章は実際の収録画面ではなく説明用の図をもとに説明します。以下の画面の様子や返答は、説明用の見本です。
準備:作業用のコピーを作る
作業させたいフォルダーのコピーを、パソコン上に作ります。元のフォルダーをそのまま指定せず、「先月分_作業用」といった名前をつけた複製を用意します。第04章のとおり、売上や予約のCSVから生徒さんの本名や連絡先の列を手元で削除し、感想メモの名前も「生徒さんA」と直した状態にして、この作業用フォルダーに入れておきます。専用のフォルダーを用意して渡す形にしておけば、手元にある元のデータをそのまま残せます。
依頼:3点の型で頼む
デスクトップアプリを開き、フォルダーを読み込ませる場所から、用意した作業用フォルダーを選んで渡します。そして入力欄に次の文をそのまま入力します。
ゴールは、生徒さん向けのおたより1枚と、自分用の月次ふり返り1枚を仕上げることです。素材は、渡したフォルダーの中に入っている先月の売上CSV、生徒さんの感想メモ、レッスンの写真、過去のおたよりPDFです。完了の条件は3つあります。1つ目は、完成した2つのファイルを、フォルダーの中に新しく『完成』というフォルダーを作って保存すること。2つ目は、渡した元のファイルは変更しないこと。3つ目は、作成に使った売上や人数の数字の出どころと、私自身がカレンダーや記憶で確かめる日付や固有名詞を、最後に一覧として書き出すことです。作業を始める前に、全体の進め方の計画をまず画面に見せてください。
計画:まず段取りを読む
送信すると、Claudeはすぐにファイルの編集を始めず、進め方の計画を出してくれます。説明用の見本では、「まずCSVの売上と参加人数を集計します。次に感想メモとおたよりの過去データを照合して文面を組み立て、最後に完成フォルダーを作成して2つのファイルを保存します」といった段取りが表示されます。返ってきた計画が見本と多少違っていても、予定している作業順が箇条書きで示されていれば受け付けられています。
計画を読んで問題がなければ、「進めてください」と入力して送信します。このとき、設定で「操作のたびに許可を求める方式」を選んでおきます。Claudeがファイルを開くときや、新しい保存先を作るときに、確認の選択肢が出ます。慣れるまでは、一つひとつの操作を確かめながら進める方式が扱いやすいです。
途中で止める・やり直す
作業が始まると、Claudeがフォルダー内の資料を読み込み、文章や表を組み立てていく様子が表示されます。途中で進め方を変えたくなったときや、別の資料を足したいと気づいたときは、止めるボタンを押します。止めた時点までに作られたファイルは残るので、完成フォルダーの中を確かめます。やり直したいときは、会話で次のように伝えます。
今の作業はいったん止めて、おたよりの文面をもっと短くする方針で計画を作り直してください
完成:一覧で出どころを確かめる
作業が終わると、作業用フォルダーの中に「完成」という新しいフォルダーが作られ、その中におたよりのファイルと月次ふり返りの資料が保存されます。会話の最後には、条件でお願いしたとおり、使った数字の行番号や、手元で照合すべき日程の一覧が書き出されます。説明用の見本では、「売上合計はCSVの12行目から引用」「レッスン日は10月14日と記載したためカレンダーで確認してください」と並びます。
手元にできた成果物が見本と少し違っていても、Claudeが示した計画と最後の一覧を見れば、どのファイルを参照して作られたかが分かります。「この数字は別の列を参照してください」「日程の一覧を先頭に置いてください」と、気になる部分を言葉で直していきます。
つまずきやすいところ元のフォルダーをそのまま渡さないこと。名前の列を消した作業用のコピーを渡し、完了の条件にも「渡した元のファイルは変更しないこと」を入れておきます。
やってみる
- デスクトップにある手頃なフォルダーをひとつ選びます。中身は何でも構いません。
- そのコピーを練習用に作ります。元のデータを守るために複製を作る操作を、30秒ほどで試してみましょう。
任せるのは作業。ゴールと確認は自分が持つ。
Q. Claudeが仕上げてくれた成果物は、そのまま生徒さんに配っていいの?
配る前に、数字・日付と固有名詞・失礼がないかの3点を、自分の目で確かめます
できあがったおたよりや資料は、そのまま送る前に自分の目で確かめます。機械の処理がどれほど整っていても、事実の確認と相手への配慮は、人が受け持ちます。
やってみる
- 数字:おたよりや月次ふり返りに書かれた参加人数や売上の数値を、手元にある元のCSVファイルの数字と見比べます。
- 日付と固有名詞:レッスンの曜日がカレンダーの日付と合っているか、パンの名前や材料の表記が教室で普段使っている呼び名と同じかを確認します。
- 失礼がないか:呼びかけの言葉遣いや文末の表現が、教室の雰囲気に合っているかを読み通して確かめます。
- この3つの確認を済ませてから、配布や送信に進みます。
定期的な準備を助ける「スケジュール」
スケジュールは、有料のProプランで使える機能です(2026年9月時点)。
小川さんの教室を例にすると、毎月1日の朝に、先月分のフォルダーを読み込んでおたよりとふり返りの下書きを作るよう、日時と繰り返しを設定しておけます。そうすると、朝パソコンを開いたときに下書きが手元に揃っている状態を作れます。できあがった下書きが勝手に送信されることはないので、自分で読んで確認してから使えます。設定を止めたいときや日時を変えたいときは、スケジュールの一覧を開いて変更します。
Claudeにはこのほかに、出先のスマートフォンから自宅のパソコンのClaudeに作業を依頼するDispatchという機能や、Chromeの拡張機能、WordやExcelの中で呼び出して使う機能も用意されています(2026年9月時点)。まずはフォルダーを渡して確認する基本の作業から進めてみてください。
事実の確認と相手への配慮は、人が受け持つ。
Q. 有料のProにするべき?ChatGPTとどちらを選ぶ?
3つの合図のどれかに当てはまればPro、当てはまらなければ無料のFreeのままで日常の作業を進められます
この記事では、第10章までは無料のまま進めました。Proが必要だったのは、第11章のフォルダーごと任せる作業と、第12章のスケジュールです。切り替えるかどうかは、次の3つの合図で見極めてください。
Proに切り替える3つの合図
- 無料プランを使っていて、5時間ごとの使用制限に週の中で何度も当たり、作業が止まってしまう。
- 手元のフォルダーごと資料を渡して一括で仕上げさせたい仕事が、毎月定期的にある。
- 決まった日時に下書きを用意させたい。
これらに当てはまらなければ、無料のFreeプランのままで日常の作業を進められます。
ChatGPTとの使い分け
使い分けは、業務の内容に合わせて考えるのが分かりやすいです。アイデア出しの壁打ちや画像の作成はChatGPTを使い、手元の資料や数値の表を読み込ませてひとつの文章や報告書にまとめる実務はClaudeに任せる、という役割分担です。ご自身の仕事で時間がかかっている作業に当てはめて選んでみてください。
「Claude Code」は、プログラムを書く人向けの入口です。文章や事務の資料を扱う段階では触れなくて構いません。「Claude Design」は、チラシやスライドの配置や見た目を整える機能です。デザインの作成が必要になった段階で検討すれば十分です。
最初の7日間
今日から始める進み方です。1日ひとつずつ進めます。
| 日 | やること | 関係する章 |
|---|---|---|
| 1日目 | ゴール・素材・完了の条件の3点で、小さな用事を1つ頼む | 第05章 |
| 2日目 | 依頼の文末に「書く前に1つずつ質問してください」と書き添える | 第05章 |
| 3日目 | 手元のファイルを1つ渡して、数字の出どころを確かめる | 第06章 |
| 4日目 | 会話の横の枠に、1枚の図解や表を作ってもらう | 第07章 |
| 5日目 | くり返す仕事のために、プロジェクトの部屋を1つ作る | 第08章 |
| 6日目 | 整った会話の最後に、スキルにしてほしいと頼んで型に残す | 第09章 |
| 7日目 | 3つの合図を点検して、Proが必要かどうかを自分で判断する | この章 |
やってみる
- 今日このあとの時間で、1日目の課題として、手元の用事を1つ選びます。
- 「ゴール・素材・完了の条件」の3行でClaudeに入力して、送信します。
この記事の内容は、YouTube動画「【完全解説】Claudeの使い方」でも、画面つきで見られるようにしています。ご自身の仕事や暮らしにAIをどう取り入れるかを個別に整理してみたい方は、初回相談の案内ページをご覧ください。優先する課題と次に試す行動を、一緒に整理します。
Proにするかどうかは、3つの合図で見極める。
参考にした公式資料
料金・機能の記述は、制作時点(2026年9月)の公式ページの表示に基づきます。最新の表示は公式ページでご確認ください。
