観測 034
画を押すと、点が減ります。四万・六百・四十・一つ、と四段あります。
数が減っても走っている式は同じです。消えるのは形だけです。
「聴く」は、同じ関係の束を、目ではなく耳に投影したものです。
音を足したのではなく、同じ式を別の感覚へ出しています。
二千匹の小さな魚が、一つの球になっています。
球は誰も設計していません。
それぞれの魚は、近くの流れに乗って回っているだけです。
速い層と遅い層があり、球は息をするようにふくらみ、縮みます。
ときどき、群れが割れます。
割れたところの魚は外へ走り、何かが通り過ぎると、また閉じます。
そこに何がいるのかは、この記録に写っていません。
四万点のどれもが、避けた側の点だからです。
写っていないものの形は、避けかたにだけ残っています。
点を減らすと、まず魚が消えて、球の殻が残ります。
四十点では殻もほどけ、短い巻きが浮かぶだけになります。
一点は、球のまわりを回る一本の通り道になります。
いないものを避けることはできません。
避けられた何かがいたことは、避けかたが覚えています。
この式の指紋
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いつ走らせても、誰が走らせても、同じ姿で現れます。
乱数も、時計も、環境も使っていません。
上のボタンで式をそのまま持ち出せます。手元で数え直すなら:
pbpaste > f.txt && printf %s "$(cat f.txt)" | shasum -a 256
持ち帰って走らせてください。乱数も時計も使っていないので、あなたの画面でも同じ一体が現れます。式は誰のものでもありません。