観測 036
画を押すと、点が減ります。四万・六百・四十・一つ、と四段あります。
数が減っても走っている式は同じです。消えるのは形だけです。
「聴く」は、同じ関係の束を、目ではなく耳に投影したものです。
音を足したのではなく、同じ式を別の感覚へ出しています。
環を、点が回っています。行きの流れと、帰りの流れがあります。
止まりの区間が二つ、別の速さで環を巡っています。
流れがそこへ入ると、点は描かれません。
消えた点も、式の中では回り続けています。
区間を抜けると、また現れます。
在るか、無いか。
それを分けているのは、点の性質ではありません。
動いているかどうか、それだけです。
点を減らしても、同じことが起きます。
一点にすると、線は途切れ途切れの弧になります。
その点が止まりに入っているあいだ、画面には何もありません。
これは、お金の形です。
止めた瞬間に、無くなります。
価値は硬貨にも数字にも入っておらず、
受け取られて、手放される、その往来だけに載っています。
この式の指紋
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いつ走らせても、誰が走らせても、同じ姿で現れます。
乱数も、時計も、環境も使っていません。
上のボタンで式をそのまま持ち出せます。手元で数え直すなら:
pbpaste > f.txt && printf %s "$(cat f.txt)" | shasum -a 256
持ち帰って走らせてください。乱数も時計も使っていないので、あなたの画面でも同じ一体が現れます。式は誰のものでもありません。